トーマ。こっちにこい。
青い短髪で、各部筋肉の均整の取れた美しい体をした25くらいの若い男が呼ばれる。
顔は小さく、眉はキリッと濃く整った青年だ。
「トーマ、お客さんだ。行け。」
トーマの雇用主にそう言われた。
貧しい地区の生まれだったトーマは、家の生活のために自分の肉体を使ってお金を得ていた。
……いつもの事だ。そう自分に言い聞かせ、お客さんのもとまでスタスタと歩く。
といっても、客は遠くにはおらず隣の部屋にいるのだが。
「ほほー、君か。トーマくんてのは。おれ、ルイっていうんだ。腹と筋肉、貸してくれよな。腹筋8個に割れてるんだ。大胸筋もぽっこり発達してるし。チンコは普通サイズか。……はは。俺の腹ぜめで興奮しておっきくなるかもな?」
「………。」
ルイは細身な30くらいの男だった。
この練習場の決まりで、全裸になる必要があったためルイも当然全裸だった。
ルイは痩せ型で、筋肉を鍛えている感じはなかった。
笑った時に微かに腹筋の割れ目が見えていた。
トーマはその肉体を一瞥し、無言で再び下を向いた。
雇用主が遅れて現れた。
「トーマ、身体みせろ。アレ描いてやる」
トーマの身体に、手慣れた手つきで心臓や肺、腸、胃の位置をマジックで描いていく。
「お客さま、これでいかがでしょうか?内臓を分かりやすく表しました。あとは筋肉の形や位置はご自身で触ってお確かめください。何をしても良いですが、命に関わる事をされますとお客さまの肉体も………どうにかなりますのでご注意。」
「それでは、腹責めの良い練習を。」
そう言い残して、トーマの雇用主は去っていった。
「……へへへ、そそるな。トーマいい体してるな……ボコボコにしてやるよ。そうだな……腸をミンチにして、胃をぐちゃぐちゃにな」
「………いいから、早く殴ってみたら?その貧弱な筋肉で、どれだけやれるんだよ?」
「……生意気なやつ。腹出せオラ……」
ルイはイライラした表情に変わり、2歩ほど下がって、重心を移動させながらパンチをトーマの腹にぶつけた。
ボスゥ………
ルイのパンチがトーマの腹に当たる。
トーマの腹にクリーンヒットしたものの、腹責めに慣れたトーマには全く響かないパンチだった。
「よわ……」
トーマがつぶやく。
「んんだとぉ………!!!………へへへへへ、、内臓やってやるよ……へへ」
ルイは、トーマの腸が書かれた腹をひたすら力任せに殴り続ける。
トーマを押し倒し、膝や肘もつかって腹を責め続ける。
綺麗に割れた腹筋は硬くてしなやかで、ルイの乱暴な一撃を受け止め続けた。
「……ぅぶ!!」
「………ぐぅ………」
トーマの腹筋は、不覚にも呼吸の一瞬の間に偶然入った1発のパンチにより悲鳴を上げ、防御体制に綻びが生じた。
「はぁッ!!!はぁっ!!!つぎは……胃だぁ………はあーー!!!はあっ!!」
トーマが顔を歪めたため、ルイは腹を責めるのをやめた。
肩で大きく呼吸しながら、マウントを取って仰向けにさせたトーマの胃が書かれた部位……つまり鳩尾を狙って再びパンチを繰り出した。
ドゴォー!!!
ドゴォー!!!
「………ぉぉぉおおおおおおぶうううう!!!」
トーマの筋肉は一瞬にして硬直し、身体をブイの字にしながら口を尖らせ、おェエエエ!!!とえづきはじめた。
マジックで書かれた胃袋はひしゃげ、体内にめり込んだ。
拳を押し返そうと、腹筋は規則的に盛り上がっている。その動きに合わせて、ルイはいやらしくもさらに腹を押し込んでいく。
「………ぁ………が………げ………ぇぇぇ………」
息を絞り出すように、トーマは静かに叫ぶ。
「何だ、この弱いパンチに負けてるのかよ……ハァハァっ………っ、つぎは肝臓だ」
「……げほぉ……ぉお……や……め………ろ……息……できな……っい………筋肉……内臓もボロボロになって……しまう……ッゲエッホォ……」
トーマは青い顔をして、白目をむきそうになりながら意識を何とか保っていた。
押し込まれた拳は激しい心拍にあわせて上下運動を繰り返し、体内の必死な生命活動がルイをさらに興奮させる。
「ドクドクいってるぜ?………心拍数は150を超えているな。……ハァハァずっと言って……あぁ、苦しいのか?……もっとやってやるよ。この拳の位置にある神経、麻痺させるとどうなるか知ってるか?」
「………何だよ………ぅぐぇ………げっほ………」
「息を吸っても吸っても吸っても!!肺が膨らまなくなるのさ!これをやられた奴らは、腹筋をメチャメチャ使って必死に呼吸して筋肉酷使して疲労で面白い呼吸し始めたり、筋肉の筋が見えるくらい全身痙攣させてチンコたてて5分くらいイきつづけたり、泡吹いてそのまま動かなくなったりするんだよ。
楽しみだな………へへへへ……
トホォ………!!!
ルイの拳は、トーマの鳩尾の少し左に深く、そして早く沈んでいった。
マウントを取られながら、トーマは必死に拳を離そうと両手で掴み、抵抗する。
だが、ルイは力を緩めずトーマの腹を潰しにかかる。
そして、抵抗の力が弱くなった。
トーマは虚空をかくように両手をバタつかせ、ルイの尻の下にある太腿を痙攣させ始めた。
「ガハァーーーー!!!………ずぉおおおおお!!!くぉおおおおお!!!ずおおおおおおお!!!ずおおおおおおお!!!」
トーマは口を大きく開けて、腹筋を総動員して無理やり横隔膜を動かしながら呼吸し始めた。
恐らく、何らかの理由で肺の広がる動作を抑制されたのだ。
どんなに吸っても、トーマの肺は膨らんでいない。
ルイは腹に沈めた拳を抜き、腹筋の激しい動きを観察していた。
腹筋だけがはちきれんばかりに膨らみ、そして縮む。トーマのチンコはだんだん勃起し始める。
だんだんと体内の酸素がなくなり、腹筋の動きは速くなって空気の音が大きくなる。
ルイは、起き上がれないであろうトーマから離れて近くのテーブルに置いてあった花瓶を持ってきた。
ずおー!ずぉおおおあおーーー!!!!
ぶぉおおおおおーーーー!!!
ズォオオオオオオオ!!!!
トーマは相変わらずけたたましい呼吸音をたてて、膨らまない肺に空気を送り込んでいた。
だがその空気は胃へと入るか、鼻や口の入り口で塞がったままになっていた。
呼吸音の割には全く空気は取り込めていないのだ。
ルイは、その花瓶に入っている水をトーマの口や鼻にかける。
ビチャビチャ………
ブゥオッ!!!ゲボォ!!!ブォ!!!!ガッ!!!!ブォーー………!!!
グゥッ!!!ゲェッ!!!あぶっあぶぅうう!!!!
トーマは、腹筋を小刻みに収縮させ、肺にある少ない空気を咳として吐き出しながら、顔を左右に振って注ぎ込まれる水を必死で拒んだ。
大胸筋をビクビクと動かして両手をバタバタと動かし、どうにか注がれる水を排除しようとしている。
ルイは花瓶を置き、トーマのチンコを握った。
チンコに走る血管はドクドクドク!!!と、とても速く脈打っている。
「ぅええぇげぇっほ………やめっ………ろぉ!!!!げほぉっ………」
トーマは呼吸苦の合間にルイに叫ぶ。
両腕で、力なくルイの太腿を殴り、抵抗を示す。
ルイは右手でチンコを上下に扱き出し、左手でトーマの口に再び水を注ぐ。
ぶうっ!!!
ぶぉおおおおおーーーー!!!ぶっ!!!ぐばぁっ!!!
トーマのチンコは、水をかけられるたびにビクッと血液が溜まり、一瞬硬くなる。
ルイは片手でトーマの腹筋を殴り始めて胃がかかれた部位を執拗に責めた。
………ぅ!!!!!
…………っ!!!…………がっがっ!!!!!
………ぅ………………ガ………………
トーマは突然、全く呼吸ができなくなった。規則的に呼吸しようとしていたが、全身の筋肉が反応していない。
口をパクパクと開けて、酸素を取り込もうと必死の形相で呼吸を試みていた。
そして数回呼吸しようとした後、トーマの腹筋をはじめとした筋肉は異常なまでに緊張して、全身をピーンと伸ばして硬直して小刻みに震えだした。
首筋には高速に脈打った血管が浮き出ていた。
ルイは、トーマの腹筋を撫でるように触った。
岩のように硬く、8つの割れ目がボコボコと触れる。
自身の性器もガチガチに勃起していたルイは、トーマの腹筋やチンコに自分のそれを擦り付けていた。
「おいトーマ、、はぁはぁ………ハァハァ………!!!なに死にかけてるんだよ……腹責め終わって……ないぜ」
トーマのチンコは相変わらず勃起していたが、そこから感じる脈はだんだんと弱くなっていた。
痙攣は大きくなり、トーマの全身はだんだんと血の気がひいてくる。
呼吸も弱く不規則になり、明らかに衰弱し始めていた。
…………。
そこに、トーマの主がやってきた。
「……ルイさんやってくれたな。トーマをここまでやってくれるとは。心拍が低下したから慌ててきたが、こんなことをしてくれるとはな。」
「……契約通り、次はお前を同じ目に合わせてやる。おい、こいつを捕まえて隣の部屋で磔にしておけ」