とある旅館にて、細身の男性とその家族が支払いで揉めていた。男性は、家族は先に車へ行くよう促していた。
「えっ、15万円?予約は7万円だったはず……」
「佐々木さま、冷蔵庫のお飲み物をいくつか飲まれましたよね。1本1万円でございます。そのように記載もあります。」
「いやいや高すぎでしょ………」
「お客様、お支払いいただけない場合、1時間だけ労務をいただければ免除できる決まりもございます」
「………皿洗いとか?」
「いいえ、これでございます」
フロントマンはそう言って手書きの紙を見せた。
“腹筋潰し及び精液搾取会に出ていただきます”
「……なっ?何?」
「簡単なことです。お客様の肉体で支払っていただきます。単刀直入に申しますと、裸になって大浴場に行っていただき、あなたの筋肉や身体の部位を責められていただくだけです。時間にして45分。とくにお客様にご用意いただくものはありません。」
「筋肉だって?俺の?」
「左様です。特に心配することはありませんよ」
「………いやなんかあるだろ………」
「お客様。無用な詮索はされませんよう。これは差額の8万円分の対価となります。お客様の身体から相応の価値を見出すのです。さあ、どうされますか」
「……わかったよ、やるよ。ちょっとその前に連絡してきていいか?1時間ほど待っていてもらう」
「かしこまりました……。では準備できたら大浴場へ」
ーーーーーーー
変なことになったなぁ……もう8万払った方が良かったか……でも高いし1時間だろ……それのほうがいいよな……まぁここにはもう来ないけど……
佐々木はそんなことを色々考えながら、大浴場に向かった。
ガラガラガラと音を立てて扉を開く。
「……あっ」
そこには2人の男性が既にいて、全裸で待機していた。
「……すみません、みなさんも………?」
「ええ、なんかドリンク1万とか、朝食追加したら5万とかいわれて……ここで身体とかオナニー見せたらタダにするって言われまして……。そんなの見て何になるんだか?」
奇妙なことに、男性はそろって30歳前後で、昔スポーツをやっていたのか筋肉質で腹筋はまだ割れており体格こそ差があるものの肉体は締まっていた。
佐々木は、さっと残り2人の肉体と性器のサイズを一瞥し、そそくさと脱いでその列に並んだ。
(2人とも筋肉質……片方の方がより筋肉詰まってる感じだな。そして2人ともチンコは大きめ。おれよりも、きっと………。)
「田中といいます。な、なんか皆さんいい身体してますね……腹筋ボコボコで……。自分も…まぁ割れてますけど、人の筋肉って改めて見ると新鮮ですね」
「あ、山田です……。ほんとですね……お二人の体見たら……筋トレしがいがありますよね………!!しかし、何が始まるのか………。心臓が飛び出そうなほど緊張してます」
田中が、山田の大胸筋をチラッと見た。
それに気づいた山田が言った。
「よかったら、ちょっと触ってみます?こんなバクバクしてるの自分でも初めてなくらいなんですよね」
田中はスッと山田の胸を触った。
「あ、………やばいっすね。ドッドッドッって………触ってるうちにどんどん早くなる……呼吸も速い。筋肉も硬い……。それに腹筋も動いてバキバキじゃないですか……。いやぁ筋肉硬いですねー。」
田中が、筋肉を触りつつ相槌をうちながら笑って言った。
佐々木も言った。
「僕も震えてるし……。心臓バックバクです………みなさん平気なんですか」
「まさか!!!何されるのか超怖いです」
田中が答えた。
「………うーん。筋肉ついてる男集めて、何かするのでしょうか……。趣味でやってるだけでただの自己満の筋肉だし、弱っちいはず」
「俺もですよ」
「写真撮られるとかですかね……プライバシー侵害もいいところだ」
「AV……ですかね……アハハ………。あんまり……チンコとか自信ないし……」
「いやぁ……強制的に出させられて筋肉めちゃくちゃにされるとか……ないっすよね」
そんな会話が続き、しばらくすると中から声がする。
「お客様、そのまま中にお入りください」
ゾロゾロと中に入っていく。
身体を洗うスペースに1つ、浴場の真ん中に置かれた装置へ繋がった筒が置かれている。
「みなさんその筒の前に立ってください。今から、みなさまの精液を頂きます。この装置に量が溜まれば解散です。抵抗すると腹筋を殴らせていただき、精液が出るまで絞ることにします。いくら叫んでもかまいません。」
「ここには3名いらっしゃるので、ひとりあたり……5回くらい……いや、とにかく射精すればいいだけです。マッサージや身体へ電気刺激、呼吸管理などありとあらゆる手段でサポートし、絞り出させますのでご安心を」
「はぁ?そんなのしねぇよ、金払うから帰るわ」
腹筋に筋を入れながら大声を出したメガネの男………田中に続き、みんなそう言って帰ろうとしたが、扉は開かず、ガシャガシャと音を立てるだけだった。
必死で戸を引く動作で、彼らの腕や背中の筋肉が盛り上がっていた。
クッ……あかない………
「田中さんー、ダメですー。はいはい、みなさんも一緒ですよ。さ、筒を着けて、こちらに自慢のチンコを見せるように立って下さい。勃起させてからお願いしますね」
「勃たないなら、その割れてる腹メッタメタに潰しますからね。」
「……ぁぁ、みなさん。そんな怖がらなくても、死にませんから」
「ぐっ………この野郎ァア!!」
隣にいた山田がその得体の知れない男につかみかかろうとした。
上腕二頭筋を盛り上げて、男を掴む。
荒い呼吸で腹筋が激しく収縮している。
後ろから見ていた佐々木には、山田の背筋や尻の筋肉がピキピキと筋を立ているのが見えた。
掴み掛かられながら、男は笑いながら言った。
「お………っと危ない、元気がいいな。さすがに股間のものも大きいようですね。それに筋肉もあるし潰しがいがありそうだ……。おい、お前ら。動きを止めて勃たせてアレをつけろ。まずこの男から。で、1回出させるんだ」
ドボォ!!!
山田の腹に拳が刺さった。
割れた腹筋が凹む。
「……ぐっぁあっ………っあぁあ」
「……ぁあぁぎゃぁあ………ぁ……」
「いっ……だぁあ………いて………でぇ…………」
山田の腹に拳が食い込んだ。
腹筋が固くなる暇もなく、腹の中央に拳が刺さっていた。
「ぁあああ!!!」
「山田さんっ!!」
佐々木、田中の2人が思わず叫ぶ。
「……おぶ」
「ぐっええええええーーー!!!」
「おぐっ!!!おぇーー!!!!おっぇええええーー!!」
山田は激しく嘔吐し、頬を膨らませ腹を蠕動させ、口からは溢れるように体内のものをだしていた。
普段、腹など殴られることもなく…。彼の身体は必死になって胃を押しつぶそうとしている何かを排出すべく、必死に胃の中身を出そうと腹筋を酷使していた。
「……ごぼぉっ………うっぷぅうううぇ………ごっぼ…………おぉおおうぇ」
「おっ………ぶぅえ!!!ごぼっ!!!!ごぼぉおお!!!!」
「……がぁ………ぁ」
そして山田は掠れるような声で絶叫し、腹を押さえながらその場で立ちすくんだ。
涎を垂らし、分厚い体を曲げながら、必死に苦しみに耐えていた。
「よし、やれ。腹筋の反応が遅い……。実践はないようですね。ただの見せかけだけの筋肉だ。じわじわなぶってあげますよ」
すかさず男たちが羽交締めにして身体を起こし、萎えている性器を掴み、ボディソープをつけて残りの男が揉み始めた。
クチュクチュといやらしい音が響く。
形の良い胸筋や乳首も責められる。
腹筋や大胸筋が、ビクビクと動く。
「良い反応だ。性感帯は敏感だな。もっと快感を感じて、体を反応させてくださいよ。」
男が言った。
「……ぁあぁ……やめ……ろ」
鈍い動きで抵抗するも、剥かれた鬼頭を念入りに刺激されたことでムクムクと立ってくる。
そして棒を上下に扱かれ、金玉が跳ねている。
「勃ってきたな……。では装着して、手足を縛れ……」
「サイズは……15センチ用でいいか。先端を刺激するようセットし、そして吸い尽くせ」
男はそう命令した。山田はなすすべなく壁に磔にされ、性器には透明な筒を被せられた。
中は蠕動していた。
割れた腹筋がハァハァと忙しなく動き、盛り上がってわずかに脂肪が乗った大胸筋は、横に引き伸ばされながら収縮していた。
この肉体の中央には、筒に刺激を続けられ屹立した生殖器があった。
「ごめんなさい……やめてください………こんなこと………やめてくれぇ………」
「チンコ触らないで………みんな見ないで……俺チンコみないで………」
男が言った。
「さて、もうちょっと快感をプラスしようか」
すぐさま筒が激しく動き出した。
残りの全裸の男たちが勃起した哀れな山田を見つめて佇む中、山田は徐々に割れた腹筋をひくつかせながら身をよじりはじめた。
「ぁあん……っぁ………あっ………っあ」
「ぁああーーとってくれぇ………たのむ……あぁあでるっ………でる……」
腹筋を小刻みに収縮させ、腰を振り始めた。
「ァァァァア!!、!!!」
(あー、いきそうになってる………筋肉に力が入って、息止まってる……金玉がせりあがってきてる。この人こうやってイクんだ)
佐々木はそう思った。
「いっく………いく………いくっ!!!いく!!!!あぁあ」
「い……やだっ………やめ……ろっぁあああ………あーーあーーー………」
山田の身体がビクッと痙攣し、腰を振り、太ももにピンと力が入った。筋肉が隆起し、大腿筋が浮かび上がる。
蠕動している筒から伸びた管が、徐々に白い液体を吸い上げていく。
「早かったな……山田さん……1回目。最後の方はなんかイカされるのが好きだったんですかね?なんか変態みたいでしたね」
「残りの方も、ほら。山田さんのイク姿見たでしょう?いつもセックスの時、イクイク言ってるようですね。まだ彼の睾丸には精子がたっぷり。あと4回……このままイカせ続けて筋肉グチャグチャにしていきますよ」
男は幾分興奮しつつ演技がかった声を張り上げた。
山田は絶頂の最中でも性器に刺激を与え続けられた。それでも射精が終わると、さらに蠕動は強くなり山田の腹めがけて男たちがパンチを繰り出している。
鍛えられたシックスパックがその度に凹み、筋肉が大きく痙攣する。
「ぐビィ……がば………ごっぽ………が…………」
山田は口から泡のような飛沫を飛ばしながら、うつろな目をして体を痙攣させはじめた。
普段は営業マンとして活躍している彼の肉体は、初めて受ける拷問によって辱められている……。