「うっぎゃぁああぁあああーーーーー!!!!」
……B1施設のとある一室で、若い男の悲痛な叫び声が断続的に発せられていた。
両手を結ばれて固定されて万歳の姿勢をとり天井から吊り下げられていた。
若い男の肉体に断続的に負荷がかかるよう、男の足元には熱せられた鉄板が置かれている。
必死に腹筋を使って足を曲げ、反動を使って鉄板に当たらないようにしている彼の身体を触りながら、近くにいた男同士が話している。
「この男性の筋繊維の最大厚に対し、現在の厚みは42%か。あと2倍ほどは肥大可能だ……だが、それでもあの地域の男たちの筋肉と比べると7割程度か。あとは神経系を発達させて筋出力を補うか」
「そうだな。おっと、必死で腹筋が固くなっている。6……いや、8パックだな。筋肉の硬さは申し分ないが、やはり細い……。」
「体格は良いのだが……」
「この程度の負荷でこんなに悲鳴を上げ、心拍も150を超えています。」
「ならば、心拍200呼吸60、筋繊維の疲労度90となる負荷をかけ続けてみるか?テストステロンを保つため、1日1回はお前がこの男性の射精を行なってくれ。」
「はい。現在56キログラムの体重なので、筋肉で20キロ増量するまで行う、で良いでしょうか。」
「良いだろう」
「あ、あと私の研究も一緒に………」
「そうだな。継続的な腹筋への攻撃に対する人体反応の変化……だったか……。トレーニングの一環ということで許可する」
「ありがとうございます。では、いまから数ヶ月、このおもちゃ……いや、ヒロトさんを強化していきます」
「では任せたぞ。」
1人の男が出ていった。
「……はあ!!はぁ……はあ!!!俺の筋肉、最大まで肥大したいですっ………はあ!!はぁ………」
「筋肉……っはぁ……最大でも細い……んですか」
「っっっぁあああーーーー!!!!!」
腹筋が疲れ、ときおり熱い鉄板に皮膚が触れる。
必死に筋肉を動かして避けるが、あまりの熱さに悲鳴が響き渡る。
「はい細いです。ですがまだまだ鍛えられます。」
「筋肉をもっと疲労させ、筋繊維を傷つけ、そして栄養を摂らないとダメです。心臓にも負担がかかります。そして、とても苦しい……。2ヶ月はその状態が続くけど、いいですか?」
「やります」
「想像してるより辛いですよ」
「……はぁ……はぁ……はいっ………!!」
「……腹パンされたことは?」
「はぁ……はあっ……ありますっ……」
「どうなった?」
「息がっ……とまって……吐いて……腹がグルグル言って止まらなくなって……」
「ふむ」
「面白がった友人が、おれのチンコをシコりだして……はぁっ……はあ………はあ……射精しました………」
「そうですか……腹を殴られると性的興奮が発生する……ということですね」
「……はい……この身体、ほんとに……弱くて……鍛えて太い筋肉のやつに壊されたりチンコいじられたり、セックス見せられたりしたらイッちゃいます」
「わかりました……。では、筋肉を限界まで壊していってもよいですね」
「まず限界まで腹筋を疲労させます。そうすることで呼吸が腹でできなくなるため全身で行う必要が生まれ、心肺機能や腹筋以外の呼吸筋が鍛えられます。」
「そして、その状態で腹筋を超高速で収縮弛緩させます。腰を振るような動きですね。5分やります。……その時にあわせて射精もしましょうか、どんな声で……いや、調査のためですから」
「っぎぃっ………ぐ……っあつっ………ぁあああ…………」
ヒロトの腹筋は限界だった。
身体を持ち上げることはもうできなくなっており、だらんと身体を伸ばしている。
じわじわと鉄板に足先が近づき、先ほどよりも頻度が多くなって悲痛な叫び声を上げ始めていた。
「もう腹筋ダメですか……」
「収縮時に痙攣発生、大腿筋や腹横筋の補助ももう力尽きて足を持ち上げられない。筋繊維への脳刺激は最大……か。もう生きている筋繊維がいないのか。」
男はそう言って、ヒロトの痙攣している腹筋に針を刺し、データを調べ出した。
「……筋繊維の消耗率87%…」
「あなたの地域の男性と比べて1/3ほどの耐久力ですね。見た限り筋肉もそのくらいに薄い……」
男はそういうと、ヒロトの薄く8つに割れた腹筋に1つずつセンサーを貼り付けた。
そしてスイッチを入れると、さらに腹筋が激しく痙攣したようになり、皮膚の真下で腹筋がさらに激しく収縮しだし、これにあわせて腰が前後に動き始めた。
「っぁああーーー!!!!腹ガッ!!腹ガ!!!!!!ちぎれそう!!!」
開始数秒でヒロトは想像を超える腹筋の疲労感、倦怠感を感じた。もう自分では力を入れられないところに、無理やり動かされているのだ。
ヒロトの性器を男は掴み、前後に動くヒロトの腰に合わせて刺激をし始めた。
だんだんそれは大きくなっていき、17センチほどに膨張した。
「……ぜぇ!!ぜっ!!!ぜぁっ!!!はぁ!!!はっ!!!ぜっ!!!ぜぇ!!!」
ヒロトは息をすることだけで精一杯になっている。ただでさえもう動かない腹筋はその筋繊維の隅から隅まで消耗させれられた。
本来、筋繊維はどれだけ疲労させても1割は温存されるのだが、その聖域を無視して全ての筋繊維を動員させられていた。
ここが使い物にならなくなると呼吸するための余力を失う。
開始3分。
ヒロトの腹筋はパンプアップし、8つの区画がボコボコと浮き上がり、そして血管が縦に走り。ビクビクと激しく痙攣を続けていた。
勃起した性器は男が刺激を続けており、睾丸は体内に入り込み絶頂が間近であることを示していた。
「はぁっ!!!!はあっ!!、!!はっ!!!!!!っぁ!!!!はぁ!!!!!はあっ!!、!!」
ヒロトは大きな声を出しながら、全身の反動を使って必死に呼吸を続けていた。
「いきそうなの?いきそうなら言って」
「いっいくいぐ………ぅううあ………」
「腹筋ミンチにしてもいいですって言って」
「ミンチにしていぃういい……いぐっ!!いくっ!!!いく」
「心臓も筋肉もチンコも何もかも壊してって言え!!」
「……心臓も筋肉もチンコもなにもかも!!壊してぇえええ………!!いっくっ!!いくっ!!もうだめいく」
男は、その言葉を聞いてからヒロトのそれを激しく刺激した。
鬼頭は程よく大きく、棒も太くて長い。
先の部分を指で強く摘んだり揉んだりしながらヒロトの絶頂を待つ。
「……っぁあ………ああああーーー」
根元が律動し始め、射精が始まった。
すぐにヒロトの精液が、飛び出してきた。
溜まりに溜まった黄色いものが、ドバドバと出てきた。
「腹筋の壊していいって言ったよね?じゃあ、これするよ」
ドッポ!!
男は、射精中のヒロトの腹に、精液が出るタイミングに合わせて拳を沈めた。
「腹筋、硬くなるのが遅いよ……」
「っぐっ………うっ………!!」
8回ほど吐き出しただろうか。
その間にヒロトはもう動かなくなった。
ただ、声を裏返してさらに苦しい呼吸を続ける。
「ひぃぁっ!!!ひぃ!!!ぜぇっ!!!!ひぁーーっ!!!ぜでーー!!、!ぜぇでー!!!!!!」
舌を出し、動かない腹筋の代わりに大袈裟なほど胸郭を動かして必死に息をしている。
腹部の筋肉が衰弱してきたため、他の筋肉を使っているのだ。
「これがお前のやつだ。生殖能力はそこそこあるようだ。これからテストステロン値が嫌でも上がるから、さらに良好になるな」
「では、本番スタートです」
ドロっとしているヒロトの精液を見ながら、男はそう呟いた。
「じゃ、約束通り腹筋をミンチにする。具体的には、割れた腹筋1つずつにこの5キロの棒を突き刺し、筋繊維に電流を与えて一瞬で筋組織を収縮不能なほどに疲労させ、微細な損傷を起こさせる。それで起こる人体の影響を調べる。」
「腹筋の収縮が完全に0になれば終わり。」
「いきますよ」
どっぼぉっ!!!
「っぁああああーーーー!!!」
男は再び拳を腹に沈めた。
先ほどより強く、そして長かった、
力の入らない腹筋は頼りなく凹み、棒を体に吸い込んだ。
「……1回目」
「悲鳴あり、200msで腹筋反応あり。心拍数179。」
そして何発も容赦なく棒を突き刺される。
左上のやや小さな区画がひしゃげ、元に戻らなくなった。
赤くなって凹んでいる。
「ぎゃあぁああああああ…………」
ヒロトは割れた声で悲鳴をあげ、全身の筋肉が硬直する。
それから、順に腹筋が的確に突かれ、そのたびに筋肉としての組織が破壊されていった。
「‥7回目」
っぼぅ!!!
鈍い音がして、下腹部の残された割れ目2つのうち1つの真ん中を突かれた。
6つはすでに潰れてしまい、残る2つだけが健気に痙攣を繰り返す。
「っぐぁ……ぁあ………あ…………」
「悲鳴微弱。320ms腹筋反応……わずか。心拍数70」
「腹筋がぴくりとも動かなくなるまでもう少しですよ」
「8回目」
どぅっ!!!
「……ぁ………ぁ……………あ」
ヒロトは白目を向いて涎を垂らしながら、詰まった声を出し始めた。
腹筋だった場所には8個の赤い凹みがあり、腹筋の形はもはや残されていなかった。
ヒロトは喉を鳴らしてかろじて呼吸が続いていたが、全身の力は抜けて腹の中身が広がり、腰のくびれがなくなっていた。
腹圧がなくなり、腸などの臓器が支えをなくしたことと、腹筋自体が腫れて腹を押し上げてたからだった。
「悲鳴、腹筋反応なし。心拍数108」
「心拍数が減少。筋肉が消耗しすぎて体内の代謝機能が持たないか。ここらでやめようか。明日また同じことをやりますからね。これを、筋肉で20キロ増やすまで行います。栄養取らないと痩せますから、このあと肉1kgは食べてください」
「……ぜぃーーーー………ぜぃーーー…………ひぃ……………はっはあっ…………」
口がだらしなく開いて目は虚となったヒロトは、拘束を解かれてそのまま床に投げ出された。
床にへばりついたまま動けない彼の口に強制的に食事が与えられる。
「っぶっ……うげぇ……ぉおおぇ………っぐぶっ」
「……っげぇっ!!!ぉおおお………ぁあ……」
ヒロトは全身を力無くばたつかせていた。
「食べろ、流し込め。さもなくば筋繊維の修復がままならず、筋肉がどんどん減る」
「もっといい体になって精液ぶち込みたいんだろ?もっと筋肉いじめて動けなくなるまで痛めつけろ」
ヒロトは泣きながら必死に顎を動かし、腹の中に食べ物を流し込む。
翌日、腹や脚が猛烈な筋肉痛に襲われ、そして腹筋はパンパンに腫れ上がったヒロトは寝室のベッドから起き上がることができなかった。
「動けませんか……。腹筋の筋繊維の97.8%を昨日の時点で損傷させましたからね……。腹にね、こんなことをしても……数日はダメなんですよ。硬くなれない」
どっポォっ!!!!
「……っぐ………っごぽっ!!!ごぇええええ!!!ぐっあ!!!ごっぽぉ!!!げふぅっ!!!ごぉっぽ」 っぶしゃっ………ごっぽ………びじゃ………
ヒロトは腹に拳を沈められ、腹部にある臓器や神経を強く圧迫された。
硬くならない腹筋は、直接胃腸のダメージを吸収できなかった。
ヒロトの口からは溢れるように泡や液体が出てくる。
「男の腹を潰すのは楽しいですねぇ?筋肉があるはずなのに、全く役に立たなくて野太い声で叫んで……チンコシコられると射精して、時には痙攣までして……。ただ叫んで苦しさに耐えて、鍛えた筋肉を潰されるだけ。」
「あぁ、これは秘密ですよ。私はあなたの筋肉を肥大化させて、肉体の限界まで強くするだけのこと……」
「……まだ嘔吐するだけの筋力、残ってるじゃないですか。さ、その腹筋やその他の筋肉を徹底的に追い込みますよ」
「っがっぶっ……ぅおっ………ごぁ………もうやめてぇ…………うっぐぅ……」
そうして、彼の両手両足は拘束され、特殊な加工がなされたベッドが床に沈んでいく。ヒロトの体は手足だけで支えないと腹が落ち、肩や足首に猛烈に体重がかかってしまう。
「ひっ………ひいっ!!!ぁああ………あーー…‥腹っ………ぁあ」
腹筋で支えないと肩が外れそうになる中、腹をブルブル痙攣させながら10秒ほどヒロトは耐えた。
だが、それも虚しくダランと腹が落ちていく。
腹を沈めながら、伸びた手足の筋肉の痛さや関節の軋みに悲鳴をあげ、その場でバタバタと力無く暴れていた。
「肩外れないように筋肉で支えろよ。なぁに、腹筋は潰したが上半身はまだ全然だ。腹筋はもう………」
どっぶぅっ!!!
「がっはぁああああーーー!!!!がぁーーー!!!っうおおおおぇっ!!!おえっ!!!おおおぅえええええ………!!!!」
ヒロトの伸びた腹に蹴りが入った。
引き伸ばされ、ほとんど用をなさない筋肉は全く反応できず、蹴りをストレートに体内に伝えてしまっている。
尻の筋肉がギュッと締まったらおぅっぷ……と内臓が反応を始めた。
下にあるベッドに向かい、ピンク色の液体や黄色のものをマーライオンのように吐き出した。
「腹筋の筋繊維の100%が、いまので消耗し切ったぞ。すこし回復を待って、これを2セット行う。何ヶ月かすると5セットが余裕になる。そうしたら、力を入れなくても盛り上がる腹筋、それよりも分厚い大胸筋。男3人は背負ったままスクワットができる大腿筋……。全て手に入るんだ。君は、本来それだけの筋肉を持てるはずだ。」
「……だがそれと身体能力は別ですが。心臓が止まればそこで終わり。今のところはまだ動いている。明日からも、悲鳴と必死で動かす筋肉の形を楽しみにしていますよ……戻ってこの結果をデータにしなくては。研究が捗る……。」
そういって、男はヒロトの身体を自由にした。
「ぜぇ……ぜぇ……ぜぇーーー………ぜぇ………」
ヒロトは全身を脱力させ、部屋の床にぐちゃっと潰れた姿勢で倒れて起きることがもうできない。
(ぁぁあ……腹筋は1ミリも動かないし、もう体を動かすことができない……。息もつらい。全身の筋肉、全部ダメか。でもこれで筋肉強くなるだろうな、さすがに……。そしたらアイツらに目の前でシコらせて、精液の量が一番少なかったやつをみせしめにして………ふふはははは)
ヒロトは薄れゆく意識の中、今まで考えたこともないような卑劣なものが浮かんでいた。
彼はこれをあと半年以上続けることとなる……。
そして見違える肉体へ変貌したヒロトは、さまざまなものを思い通りにできたのだ。