パシャ!パシャパシャ!!
いいよー涼太!笑顔、笑顔!!
白い布バックに様々なポーズをとり表情を作る。フラッシュを浴び、都度PCに転送された画像データを確認する。
パシャパシャパシャパシャッ!!!
ちょっと頭さげて、そのかぶってる帽子活かそうか。
……そうそう、脚くんで窓の外みてーー
……涼太はとあるメンズブランドの着用モデルとして起用されていた。
身長180センチ体重75kg。胸囲は95センチで胸の筋肉がTシャツを着た状態でパツパツに盛り上がっている。
筋肉質で当然腹筋も割れており、体脂肪率12%の締まった体が自慢だ。
だが、そこまでの顔の良さやオーラはないと自覚しており、ここ数ヶ月は目立った雑誌やテレビのオーディションに不合格が続いていた。
そんな中久々に露出が多い仕事をもらい、張り切っていたのであった。
「涼太くん、なかなかよかった。君、雑誌とかやってるの?」
「ありがとうございます!!……いえ、雑誌とかメディアのものは落ちてばかりで。身体だけ鍛えても、なかなか難しいですね。」
「いやいやそんなことないと思うけどね。もったいないなぁ。スタイル良くてポーズ取れるから、俺はいいと思うんだけど!」
撮影監督と他愛もない話をしていると、ある人気雑誌のプロデューサーが声をかけてきた。
「あ、涼太さん。この雑誌とか他にもいくつか担当してます星といいます。ポージング見させてもらって、ぜひうちの雑誌に出てもらいたいなと思って………」
「出させてください!」
星が話し終わる前に、食い気味に身を乗り出して涼太は返事をした。
「本当に?うれしい。じゃあ、明日このビルに………」
そんなこんなで、初の打ち合わせに臨んだ。
場所は、あるビルの7階。750号室だ。
涼太は言われた時間に、ワクワクしながらその場所に向かった。白の無地Tに短パンサンダルと、指定があった服装で。
「かなりシンプルな格好だけど、打ち合わせだからいいのかな?」
750号室についた。インターホンを鳴らす。
ピンポーン!!
ドタドタと足音が聞こえて、星が顔を出す。
「あ、いらっしゃい!どうぞ〜!」
「その右手の部屋にあるソファーに座ってて!」
涼太は言われた通り、その場所に座った。
そして、星が部屋にやってきた。
「いやいや、暑かったね。打ち合わせよろしく。」
「い、いえ。こちらこそお願いします。」
軽く頭を下げる。
「でね、雑誌の出演依頼なんだけど」
「はい。」
「まぁ簡単にいうと、俺を楽しませてくれたら全然OKです!」
にこやかに星が話す。
「わかりました!………え、えっと、どうすれば?」
「これはうちの雑誌に出るモデルみんなにお願いしてることだから。いい?」
「はい、なんでも!!」
「4つあってどれか選んでほしい。」
「4以外で、2つできるなら表紙とTVいくつか出させてあげる。これ以降はこんな大変なことやらなくていいからね。」
1. 全裸で電気刺激
2.窒息しながら射精
3.腹パン100回
4.帰る(出演キャンセル)
提示された条件は、涼太には理解できないものだった。
「な、なんすか?これ?別の中身と間違えてません?」
「いやいやいや、これだよ。この前デビューしたあいつは、1と3だったかな?ほら……これがその写真だよ。」
「……え?」
見せられた写真には、上半身裸で脇腹に電極を当てられ通電されている若い男が写っていた。
全身の筋肉を硬直させ、口を大きくをあけている有名モデルだった。
その男の、細いだけのか弱い腹には無数のあざがあり、床には様々な色の液体が混ざって水たまりを作っていた。
涼太が呆然と固まっているなか、星が優しく言った。
「嫌ならいいんだ。無理にとは言わない。……どうする」
(これはチャンス………チャンス!やらないと先はないんだ………何をされるかよくわからないけど)
「わかりました!やります。でも……絶対出してくださいよ?本当に……。」「俺は有言実行。あいつ以上に売れるようにしてやる。君なら。」
「よし、じゃあ………どれにしたんだ?」
「1〜3全部します」
「……本気?いいの?」
「おれ、鍛えてるんで…この身体には自信あるんで。」
「でも……まじできつかったら言っていいですか?」
「わかった。じゃあさっそく着てるもの全部脱いで見せて。君のマッチョな筋肉と性器をさ。」
星は、心拍が跳ね上がり自らの性器も勃起し出していることを体感しつつ、涼太にそう伝えた。