「ぅあああ…やめて……腹が……」
ユウは、ある部屋の中で磔にされながら弱々しく叫んだ。
ユウはスパイだった男だ。諜報活動中にヘマをしたために捕らえられ、目の前の男に知り得た情報を洗いざらい吐かされていた。
連日の拷問により身体は痩せて、しかしかろうじて維持されている筋肉質の肉体は薄い脂肪の下で存在感を増していた。
4日目、ユウはある薬を服用させられた。皮膚の結合組織を崩壊させ、剥がしやすくする薬だ。
ユウ「な………なにをするんだ……」
身体を宙に浮かせたまま怯えた声で尋ねた。そこにいた男は笑って答えた。
「皮を剥いで腹筋を生で拷問してやるよ。そしたら吐きたくなるだろうな」
そういって、ユウの引きつった腹の皮膚をナイフで裂いていく。熱湯をかけたトマトのように、ドロドロと皮が剥がれていく。
ユウ「あーーーぎゃぁーーーーーっ!!いてぇーーーーーーー!!」
身体を振り回して、今まで出したことのないような声で悲鳴をあげる。
ユウの皮膚は、ズルズルと前面のほとんどが床に落ちていた。
皮膚の剥がれた身体は、大胸筋、腹筋を始め、細かなインナーマッスルなどもくっきりと露出している。
皮膚を失った身体からは組織液が溢れ出し、血液とともに滴り落ち続けている。
ユウは、言葉にならない獣のような声で叫びつづけている。
左右対称に割れている形の良い腹筋が、声をあげるたびにビクビクと動いていた。
ユウの震える腹筋を、男が触る。
「意外と硬いな…。筋肉繊維がゴリゴリしてる…。せっかく鍛えてここまでにしたのに…これを手で引きちぎるとどうなるかな…?」
ユウ「………ひぎぃ………!!やめ……て………」
必死で懇願する。「俺は…もう何も知らないんだよ…!!」
男は、そのまま分厚い腹筋の層を両手で掴んだ。
生暖かい感触と、激しい鼓動を感じた。ユウは反射的に腹を引っ込めるように腹筋に力を入れた。
そして男はそのまま手前に引っ張った!
ミチミチ…という音がして、筋肉と腹膜が癒着していた部分が剥がされていく。ユウは耐え難い痛みに襲われ、声が割れるほど絶叫する。
「ギャァーーーー!!!!やめてぇーーー!!!アーーーーーーーッ!!!!!!」
腹筋は必死に収縮し、身体から離れまいとしている。
男「腹筋は嫌か?じゃあ、大胸筋だ。」
そういって、ベンチプレス100kgは上がりそうな膨らんで発達した筋肉を鷲掴みした。その瞬間、胸の筋肉は岩のように硬くなり、どうにか守ろうと必死だった。
ユウ「やめて……なんでもします。おねがい………」
男「知った秘密を全部話してくれるか?」
ユウ「だっ……だから……もうないって」
男「嘘は良くないよ…。」
男はすぐさまユウの右大胸筋を鷲掴みし、力任せに引っ張った!流石に、体にピタリと張り付いて動かない。
ユウ「ガァーーーーーー!!!!」
もはや、痛みでなんの声かわからない音を発する。男はもう一度聞く。
「さあ話せ…」
ユウ「がぁっ………し……わからな……い」
男はユウが話し終わるより前に、生身の腹筋を近くにあった金属バットで殴打した。
バチィーーーーン!と音が響き、ユウの身体に金属バットが食い込む。
腹の筋肉は激しく出血し、痙攣する。
ユウ「………ぐああああああああああーーーーーーー………」
「しらない……ごほっ……もうわから……ない………どう……したらいい……」
ユウは力なく失神し、身体からは水分がとめどなく流れている。
この後も、衰弱死する一歩手前まで拷問を受け続けたのだった…。